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 山の恵み

山釣りの世界では多くの自然の恵みを受けることができます。目的である岩魚はもちろん、山菜、キノコなど素晴らしい楽しみが釣人を魅了します。
コゴミ


コゴミ
(クサソテツ)

長かった山の冬も終わり、裾野から春が訪れ雪が消えると山菜の季節の始まりである。雪が消え土が出てくるとコゴミが顔を出す。

●採取時期:雪解けの晩春から初夏

●採取場所:草地や林、湿った沢沿い、渓沿いの斜面等。地面一面がコゴミ畑というのも珍しくない。

●採取方法:先から20cmほどのところでポキリと折れるところから採る。

●料理法:アクが無いので塩をひとふり加えて茹でて、カツオ節と醤油をかけてお浸しにしたり、味噌汁の具、炒めもの、テンプラにしても美味しい。

●注意点:採るときは一株全てを採ってしまわず、来年を考えて2,3本残して採るようにしたい。
渓流沿いに生えるコゴミ
タラノメ

タラの芽


ご存知、山菜の王様。とても人気が高くスーパーなどでも売られている。人気が高い上にとても目立つ山菜なので、目に付くところにあるものは、ほとんど採りつくされている。

●採取時期:初夏

●採取場所:全国の里山、林道の斜面など、切り開かれた良く日の当たる場所。

●採取方法:葉の開き始めた芽を手でぽきりと折り採る。

●料理法:タラの芽はなんと言ってもテンプラだろう。塩をひとふりして食べると美味。

●注意点:タラの木は目立つので、すぐに採られてしまう。最近は3番芽でも平気で採っていってしまう人がいるのは残念だ。酷いのになると木を切り倒してまで採る者までいる。せめて1番芽だけにして次の年も楽しめるようにしたい。
ワラビ

ゼンマイ

ポピュラーな山菜で、綿毛を被っているので分りやすい。

●採取時期:晩春から初夏

●採取場所:山の斜面等の草地

●採取方法:根元近くを持って手でぽきりと折り採る。

●料理法:アクが強く、アク抜きしてからでないと食べられない。
アク抜きは根元の硬い部分と先端の丸まった部分を捨て、灰や重曹をふりかけ、その上から熱湯をかけ、一晩置く。
カツオ節、醤油をかけたおひたしや、煮物に入れるとよい。

●注意点:地元の人の収入源となっているので、乱獲はしないこと。
ワサビ

ワサビ(ユリワサビ)

ワサビにも種類があり、これはユリワサビという種類で、本物のワサビに比べて根が大きくならない。

●採取時期:早春から初夏

●採取場所:ワサビと言うと水辺を思い浮かべるかもしれないが、水辺以外にも生えている。渓流沿いの岸辺や森の中の開けた場所等。

●採取方法:根は小さくて利用価値はないので、根ごと引き抜かずに茎から折り採る。

●料理法:熱湯を注いで密封容器に入れ、一晩寝かすと辛味が出る。葉や茎をテンプラ、お浸しにする。

ウルイ(若芽)

ウルイ(オオバギボウシ)

●採取時期:初夏から梅雨入り頃

●採取場所:渓沿いの斜面

●採取方法:若芽の頃は葉は丸まっているので茎の根元をナイフで切り採る。成長すると写真のように葉が開くので茎の根元をナイフで切り採る。

●料理法:
若芽は塩を一つまみ入れさっと茹でてお浸しにしたり、味噌汁の具にする。成長したウルイは茎だけを使い、お浸しや味噌汁にする。シャキシャキとした歯ごたえとヌメリがとても美味しい。

●注意点:葉の丸まった若芽は、毒草のコバイケイソウにそっくりなので注意すること。

コバイケイソウ
コバイケイソウ
ミズ

ミズ
(ウワバミソウ)

葉のギザギザが左右非対称で群生しているので、初心者でも分りやすい山菜。シーズン中はいつでも採れるので、渓での料理にとてもありがたい。葉の根元がふくらむが、これをむかごと言う。

●採取時期:初夏から秋まで

●採取場所:林道沿いや渓流沿いに群生している。

●採取方法:茎がぽきりと折れるところから折り採る。

●料理法:
茎の皮をむいてさっと茹でてお浸しにしたり、味噌汁の具にしたり、炒め物に入れたりする。根やむかごは包丁で叩くとヌメリが出て、これも美味しい。
キノメ

キノメ(ミツバアケビ)

●採取時期:晩春から初夏にかけて

●採取場所:林道や渓流沿い

●採取方法:若芽の先だけ折り採る。

●料理法:生のままサラダとしてドレッシングをかけて食べる。
ワラビ

ワラビ

ワラビも有名な山菜のひとつで、日本人なら山菜と言えばワラビを思い浮かべる人も多いだろう。

●採取時期:初夏

●採取場所:
林道や渓沿いの草地、林の縁などに出る。

●採取方法:
手で茎を持って、折れるところからぽきりと折る。

●料理法:アク抜きが必要なので、灰や重曹を振りかけ、その上に熱湯をかけて一晩置き水にさらして食べる。なんと言ってもお浸しが一番だが、鍋の具も良い。

●注意点:ゼンマイと同じく地元の人の収入源なので、乱獲しないよう注意。場所によっては栽培しているところもあるので、間違ってもそういうところで採らないように。
フキノトウ

フキノトウ(フキ)

春の訪れとともに、もっとも早く顔を出す山菜の一つである。残っている雪の下でじっと雪が消えるのを待っている、けなげな山菜。
フキは玉のようなフキノトウから、成長したフキまで全て食用になる。

●採取時期:雪が消えた直後の早春。

●採取場所:
里の田圃の畦道から、林道沿い、渓流沿いなどに生える。

●料理法:苦味が少ないのは雪の下から掘り出した、まだ陽にあたっていない玉のようなフキノトウ。大きくなるにしたがって独特の苦味が強くなる。
好みにもよるが、テンプラにするなら開いていない小さな玉が良いだろう。大きなものは油を吸ってしまい、お腹の脂肪を増やすかも。開いてきている大きな玉は葉だけテンプラにすると良い。また、刻んだフキノトウを味噌汁に落としても美味しいし、刻んだものを味噌と混ぜたフキミソも絶品。フキミソを釣った岩魚やヤマメの腹に詰め焼いても、これまた美味い。
ダイモンジソウ

ダイモンジソウ

渓ではよく見かける山菜。群生しているのと艶のある葉が特徴なので分かりやすい。

●採取時期:春から初夏にかけて

●採取場所:
渓沿いの斜面等

●料理法:葉だけテンプラにする。

シオデ

「山アスパラ」とも呼ばれ、癖も無くとても美味しい山菜。
群生していることは珍しく、量を採るのは難しい。

●採取時期:春から初夏にかけて、若芽を採取する。

●採取場所:
山林沿いの斜面等

●料理法:アスパラと同じ料理法でいける。茹でてマヨネーズをつけたり、テンプラにしたりするのがよい。

赤コゴミ(アブラコゴミ)

コゴミよりも数段美味い山菜。
コゴミのように一株から何本も出ない。群生はしているが、コゴミほど量を採るのは楽ではない。

●採取時期:春から初夏にかけて、葉の開く前のものを採取する。

●採取場所:
草地や林、湿った沢沿い、渓沿いの斜面等。

●採取方法:ポキリと折れるところから採る。

●料理法:アクが無いので塩をひとふり加えて茹でて、カツオ節と醤油をかけてお浸しにしたり、味噌汁の具、炒めもの、テンプラにしても美味しい。
川上顧問によると、「コゴミよりもずっと美味い。俺はコゴミは採らないけど、赤コゴミは採る。」そうです。

ヤマブキショウマ

比較的良く見かける山菜。成長すると葉がヤマブキに似る。
食べてみたが、それほど美味い山菜ではないと思う。

●採取時期:春から初夏にかけて。

●採取場所:
草地や林縁、湿った沢沿い、渓沿いの斜面等。

●採取方法:20cmほどに伸びた若芽を摘みとる。

●料理法:油いためやテンプラなど。湯がいてから水に浸し、和え物、煮浸し等。


ウド

とても有名で、とても美味しい山菜。
山のウドは栽培物には無い、独特の香りが楽しめる。

●採取時期:春から初夏にかけて。

●採取場所:
腐葉土の体積した崖の下や、湿った沢沿い、渓沿いの斜面等。

●採取方法:まわりの土を掘り、地中の根本から切り取る。
地上部10〜30cm位のものを採ると最高の味と香りだ。

●料理法:土の中に隠れている白い部分は茎の皮をむいて、生で味噌をつけて食べると美味い。若芽の部分はテンプラにするのもよい。その他、あえもの、煮もの、いためものなど なんでもOK。



コシアブラ

コシアブラの木は生長するとかなり大きくなり、一本の木から大量の新芽が採れる。

●採取時期:春から初夏にかけて。

●採取場所:
森の中や杉林の中などに生えている。。

●採取方法:ハカマの部分からポキリと折り取る。

●料理法:ハカマを取り除いてから調理する。
テンプラや油炒めもいいが、なんと言ってもコシアブラご飯が美味い。
コシアブラの芽を2cmくらいに刻み、油を引いた鍋に酒、醤油、砂糖を入れて炒める。味は濃い目がいい。水気が無くなるくらいになったら、
固めに炊いたご飯に混ぜ込み出来上がり。


サワガニ

サワガニ


ほとんどの人が知っているカニ。
カラアゲにして食べるのがポピュラーな食べ方。

生食は寄生虫が居るので厳禁!




タマゴタケ


毒キノコのベニテングタケに良く似たキノコ。

●発生時期:夏から秋にかけて

●発生場所:森の中等

●料理法:
お吸い物等にして食べると美味しい

●注意点:傘が開くとベニテングタケに良く似ているので注意すること。見分けるポイントは、タマゴタケのほうが茎が黄色く、傘に白いトッピング?が乗っていない。また、傘の色はベニテングの紅色に比べて朱色っぽい。










ベニテングタケ
マイタケ

マイタケ


マイタケはマツタケと並ぶキノコの王様である。
見つけた人が舞い踊るほど喜ぶところから、この名が付いたと言われている。

●発生時期:9月から10月にかけて

●発生場所:ミズナラの根元

●料理法:
やはりテンプラが一番。他にも焼いても良いし、ご飯に炊き込んでも美味しい。

●注意点:特に無し。




ナメコ

家庭の食卓でもおなじみのキノコ
野生のナメコは驚くほど大きくなる。

●発生時期:9月から11月にかけて

●発生場所:ブナの立ち枯れや倒木

●料理法:
おなじみナメコ汁やナメコおろし等。

●注意点:特に無し。

ムキタケ

傘の皮が剥けるところからムキタケという名がついたらしい。

●発生時期:
10月中旬以降

●発生場所:
広葉樹の倒木

●料理法:
汁物系によく合う。
ツキヨタケ


●注意点:
右の写真はツキヨタケだが、とてもよく似ているので間違えないように。
ムキタケの発生時期の10月中旬にはツキヨタケは場腐れているようだが、自信が無い場合は採らない事。

ヌメリイグチ

●発生時期:

●発生場所:
松林等

●料理法:
汁物が良い

エノキダケ

●発生時期:
晩秋から春にかけて

●発生場所:
広葉樹の倒木

●料理法:
鍋物、汁物


ブナハリタケ

独特の甘い香りの強いキノコ。裏側は針状になてちる。

●発生時期:9月から11月にかけて

●発生場所:主にブナの立ち枯れや倒木

●料理法:
バサバサとした食感で私はあまり美味しいとは感じなかった。
フライにして食べるといいらしい。

調べていて知ったのだが、最近ブナハリタケのブナハリ茸エキスに含まれる「イソロイシルチロシン」が、塩分が気になる方にはいいらしいという研究がなされている。


チチタケ(チタケ)

栃木県ではマツタケよりも人気があるキノコ。
鮮やかなビロード色の傘が美しい。
名前の由来は傷をつけると乳のような白い液が出るところから
きている。

●発生時期:8月から9月初旬 基本的に夏のキノコ

●発生場所:ブナ林の中や登山道沿いなどの地面から出る

●料理法:
チタケで出汁を取ったチタケソバは有名。他にはテンプラ等。

●注意点:特に無し。



ツキヨタケ

渓流釣りに行くと良く見かけるキノコ。キノコの中毒ではこのツキヨタケが一番多いのではないか?

●発生時期:8月から晩秋。

●発生場所:広葉樹林

●注意点: 一見シイタケやムキタケに似ているのもあるので注意する こと。
裂くと茎の付け根に黒い染みがあるというが、無い場合もあるらしいので、分からない場合は採らないこと。

※ 
写真はどれも同じツキヨタケである。とても同じキノコとは思えないのだが・・・。キノコは時期や場所、幼菌、成菌でも全く違うキノコに見える場合があるので要注意!

注意:山菜にとても良く似ている毒草、食用キノコに良く似た毒キノコもあります。間違えて食して体調を崩したとしても当方は責任はもてません。よく確認して自己責任で山菜等を楽しんでください。

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